★★★株式投資勝利の方程式★★★
ムッシュ望月の週刊イカス(第781号) 2017年5月14日 発行
勝つことより、負けないこと!!そして忍耐も』 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

巻頭言(ヒット映画より)
次回のラジオ日経出演は4月25日

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『バーニング・オーシャン』は、2010年4月に起こったメキシコ湾原油流出事故を描いた実録ディザスター・ムービーです。メキシコ湾沖80キロに位置する海底油田施設・ディープウォーター・ホライゾンで、石油会社(BP)が、スケジュール遅れを理由に掘削再開を迫ったことで工事が強行され、天然ガスへの引火と爆発による大事故が発生します。作業員126名がいるディープウォーター・ホライゾンはたちまち炎に包まれます。チーフ技師のマイクは、1人でも作業員の命を救い、被害拡大を食い止めながら、必至で脱出方法を探ります。この海底油田の施設での大事故は、世界最大級の人災と呼ばれ,多数の死者・負傷者を出したこと、周辺の自然環境や住民の生活に甚大な被害を与えたことで知られます。主人公を熱演するマーク・ウォールバーグは、ピーター・バーグ監督とは、ネイビーシールズの兵士がタリバンから追い詰められるサバイバル・アクション「ローン・サバイバー」、公開待機中のボストンマラソン爆弾テロ事件を扱った実録もの「パトリック・ディ」でもタッグを組んでいます。このコンビは、実話の社会派アクションがトレードマークとなりつつあります。本作で描かれた事故は、営利優先の石油会社幹部が、工事の遅れを取り戻すために、安全テストを省略して工事の強行稼働を迫ったことが事故の発端でした。巨大な石油掘削施設での、汚水噴射、原油逆流、ガス引火、大爆発と、次々に起こる大災害の恐怖を臨場感たっぷりに描いています。しかし、ディープウォーター・ホライゾンを忠実に再現した巨大セットや、決死の脱出劇は確かに迫力たっぷりで見応えがありますが、石油掘削現場という一般人がほとんど知らない場所での災害のため、どうしても説明調になりがちで、ディザスター・ムービーとしての訴求力が削がれ、人間の内面に迫るドラマとしての魅力には欠けています。それでも、この大事故の原因が、安全より利益を優先させた結果の大惨事だと思うとき、遠い場所で起こった過去の事故として片付けられない危機感が浮かび上がってきます。実際に事故に遭った人々が写真で登場し、彼らのその後を紹介するエンドロールに、強く印象づけられます。

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20,000円の壁越えは ??
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東証1部の騰落銘柄数は値上がり734、値下がり1140と売りが優勢となりました。騰落レシオ(25日)は131.21と過熱水準入りで、2016年12月16日は156.06で日経平均は19,401円、2015年11月10日は134.03で日経平均は19,671円と過熱水準入りとなりました。決算ラッシュで先週は好業績を受けて年初来高値を更新しましたが、節目の20,000円の壁を越えることは出来ませんでした。ただ19,800円台で週を終えたのは上々の結果と言えます。12日現在の日経平均のEPSは、17年3月期は1263円(推)、18年3月期は1316円(+4.1%)です。決算反応に対する反応はまちまちですが、日本株全般としては強い動きで、東証1部業種別の週間騰落で見ると、上位は空運、石油・石炭、鉱業、建設、サービスで、下位は海運、繊維、非鉄金属、輸送用機器、ガラス・土石でした。この中で目立った動きをしたのが建設セクターで、大成建設、大林組、清水建設の大手3社が先週に年初来高値を更新しました。先週金曜日の昼休みに大幅減益見通しを発表し、後場に急落した鹿島は下値では買いが入り、引けではプラスを確保しました。大手4社中、大林組以外の3社は、今期は2桁の営業減益としていますが、市場はそれほどネガティブ視はしていません。人手不足による人件費増等の先行きを楽観視していないことを評価した感があります。木曜日に決算発表した小野薬品(4528)にも、同じような動きが見られます。昼休み中に46%減益の決算発表がなされ、一時2230円まで売り込まれましたが、引けには2337円まで戻し、金曜日には2398円まで回復しました。46%の減益の一部は17年3月期に訴訟の和解金180億円が入っており、自然体では20数%の減益と推量できます。売上高には今期中承認予定の胃がん承認については含まれておらず、市場は会社側の楽観視していない姿勢を評価しているかのようです。決算の失望売りで急落した銘柄には、ルネサスやコニカミノルタ、日立造船、新興市場ではデジタルガレージ、アカツキ、オールアバウトが目立ちました。日経平均は週間では約438円の上昇で、週足では4週連続で陽線を形成しました。5月10日の114.367円までの円安の流れが上昇の原動力でした。

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好業績相場に繋がるか?!
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5月12日(金)シカゴ日経先物:19,815円  19,445円(4月07日)

    • NYダウ: 20,896.61(▼22.81) 20,656.10(4月07日)
    • TOPIX: 1,580.71(▼6.15) NT倍率: 12.45倍

  • 07日引値:19,833.90円(▼77.65円)
  • 25日移動平均線:19,006.99円(乖離率+4.3%)
  • 75日移動平均線:19,164.70円(乖離率+3.5%)
  • 200日移動平均線:18,155.86円(乖離率+9.2%)
  • 新高値:132銘柄 新安値:2銘柄
  • 騰落レシオ(25日):131.2 騰落レシオ(10日)168.5
  • ST・%k(25日):93.99  ST・%D: 96.70
  • 一目均衡表基準線:19107円 転換線:19,567円
  • 先行スパン1:19,092円 先行スパン2:19,185円

騰落レシオ(25日)の131.2は昨年12月15日の165.5以来の数値で、当時は過熱感を持ちながら、日経平均の上昇は2017年1月日の19,615円まで続きました。営業日ベースでは12日ほど経過しました。円安が118.39円(12月16日)まで進んだ局面でした。5月10、11日には114円台まで回復しています。

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今後の見通し-1
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今年の1月5日の高値19,615円、3月2日の高値19,668円を超えて5月11日には2万円直前の19,989円を記録しましたが、買いが続きませんでした。この水準は個人の投資家の売りが出やすい水準だけにインパクトのあるニュースが必要です。日経平均を構成する銘柄の2017年3月期の1株益(EPS)が1263円(推定)、2018年3月期が1316円(予想)となり、PER16倍として21,000円程度まで買いの余裕がある位置にあります。また、外国人投資家は5週連続の買い越しで、4月は7556億円、5月は1583億円の買い越しです。ドル換算の日経平均は174.11と高値更新中です。2018年3月期の為替の予想は、105円と110円の想定に分かれていますが、7〜8%の増益が可能との見通しです。115円ということになると10%以上の増益となります。前期の決算では、収益構造の変化により、円高でもホンダは最高益(海外生産比率8割)、ソニーも最高益(ドル建て部品の調達)を記録しました。1〜3月のGDPは1.9%増で、5期連続プラスが予想され、実現すれば約11年ぶりのこととなります。アジア向けの輸出がけん引きし、生鮮食品の価格高騰が収まり、個人消費が回復したことが要因です。大手百貨店の訪日客消費も底入れ感が出て、免税品の売り上げを強気の2割増としています。

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今後の見通しー2 !!
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今週の注目は、なんと言っても14、15日に北京で開催される国際会議で、中国主導の広域経済構想に日米とも参加することで、安倍政権は、自民党の二階俊博幹事長を団長とした訪問団を派遣しました。首相の同行以外で首相秘書官が海外を訪問するのは異例のケースで、中国側は「オールジャパンの訪問団」と受け入れています。17日には3月機械受注や18日の1-3月期GDP発表が注目されます。米国ではNY連銀製造業景気指数や鉱工業生産などの指標発表が予定されており、これらがドル高・円安要因であれば、もう一段高が期待できる局面です。今後の重要なスケジュールとしては、5月25日のOPEC総会、26日のG7首脳会議、6月8日の英国総選挙、11日のフランス議会選挙、13日のFOMC(利上げ公算)と続きますが、極度の不安感は解消されつつあり、業績相場の期待が高まりそうです。5月9日までの発表企業の中から大幅増益、最高益更新、低PER、好ROEの条件で選択すると、4つの条件に該当するのは関電工(1942)、伊藤忠(8001)、PERの割安感はないものの大幅増益、増配、最高益見込みの企業には日本M&A(2127)、スタートT(3092)、東京エレクトロン(8035)、日本ライフライン(7575)、今期の予想が慎重ではあるものの最高益更新で増配見込み企業にはオービック(4684)、伊藤忠テクノ(4739)、CSK(9719)、上記条件に準ずる企業にはソニー(6758)、富士通(6702)、エムスリー(2413)、エムエムエス(2175)、住友商事(8053)等があります。6月18日に通常国会の会期末となりますが、6月に公選法改正案が成立することから、7月2日の東京都都議選投開票後に衆院議員選挙というスケジュールが浮上しだしています。

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発行者:特定非営利活動法人ICAS(イカス)
東京都港区新橋 横山ビル
電話:03-3432-5869 FAX-3432-5869 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

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